西暦2001年8月でございます。
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あまり触れられない喫煙のメリット
「タバコはカラダに毒である」ってことは良く耳にします。
医者の友人なんかが学生の時、解剖実習で煙草を吸ってる人の肺を見てタバコを止める決意が固まったとか聞くと、自分の肺臓は一体どんな色になってるのかしら?と不安になったりしますし、喫煙者の肺ガンでの死亡率は非喫煙者の数倍だなんてデータを見ては、生命保険の内容を思い出して見たりと、ブルーになることが多いような気がします。
確かに害はあるのでしょう。
そこは認めざるを得ません。
しかし、喫煙によるメリットというのも現実に存在することを我々人類は忘れてはなりません。
以下に私が経験したいくつかのエピソードをご紹介しましょう。
エピソード1:
アメリカ合衆国に旅行に行ったときのこと。
ホテルのロビーが全面禁煙であったため、私は玄関の外にある喫煙コーナーに出向いて煙草を吸っていた。
おりしも「冬来たりなば、春遠からじ」という季節であったため、寒風吹きすさぶ喫煙コーナーは非常に居心地の悪い環境であった。
しばらくすると、私の横に愛煙家アメリカ国民が登場し、日本では舶来品と言われるであろうタバコを一服しだしたではないか。
初めての海外旅行で、初めて外人と二人きりになった私は緊張を隠せなかった。
しかし、そこに立つのはタバコを吸うと言うだけで暖かい室内から退場を余儀なくされた者同士、連帯意識が自然と生じるものである。
被害者同盟の誕生の瞬間であった。
同じ被害者の会のメンバー同士なのだから、なにか会話するのが自然だと思った私は、とにかく英語会話を開始することに決定した。
私:「あー、外は寒いですね」 (肩をすくめるジェスチャーつき)
外人:「そうだねぇ。中で吸わしてくれっちゅうねんなー、ハッハッハ(意訳)。ところでキミ、中国人かい?」
私:「いや、日本人ですわ」
外人:「おー、そうかい。東京から来たのかい?」
私:「ハイ」 (福岡なんて地名は知らないだろうと推測し、とっさについた嘘)
「ところで、この辺って日本料理屋無いんですねー。しょうがないからそこのチャイナ食ってますよ」
外人:「日本料理屋なら近くにあるぞ! その道をまっすぐ10マイル行けばすぐさ!」(10マイルは16キロメートル程度)
私:「10マイル!歩いたら四時間かかっちゃうやないですかい!」(意訳)
外人:「歩く? そーか、旅行者だから車ないんだよな! こりゃシッツレイいたしましたぁー、ワハハハ」 (超意訳)
私:「ワハハハ」 (営業スマイル)
と、我ながらナイス英会話を楽しんだのである。
これはタバコがなければありえない出会い。
出会った相手が東洋人好きのダイナマイトボデーギャルでなかったのはちょっと淋しいところだが。
エピソード2:
とあるシステム開発の現場にて。
かなり無理のあるスケジュールで進めてきたプロジェクトであったため、各社不具合が続出し、スケジュール通りに処理を進めることができなかった。
スケジュールの遅れを取り戻そうと躍起になっているクライアントが上座に鎮座する進捗報告会議の席上で、A社の担当者Aさんから「もうちょっとで不具合の確認が取れそうですので、処理を進められそうです」という発言があった。
私の担当してる部分はそのA社の処理後に動く部分であったので、A社の不具合解析が終了したら、私の担当部の動作確認をやらねばならないのである。
その進捗報告会議が終わったときは、すでに夜の9時を廻っていた。
「A社の処理がもうすぐ終わるとなると、俺の処理を進めにゃいかんから、今日は帰れないかもな・・・」
私は、週末に作り置きしておいたカレーに今夜火を入れておかないで大丈夫だろうか、と心底心配しながら近くの喫煙コーナーに近づいていった。
ふと見ると、先ほど発言していたAさんが、なにやら浮かない顔をしてタバコを吸っていた。
私:「Aさん、お疲れ様です」
Aさん:「え、あ、お疲れ様です」
私:「いやー、もうすぐ解析完了ですってねー。 次は私のところなんで、今日は帰れそうにないですわ、ハハハ」 (チカラない笑い)
Aさん:「いや、その件なんですが・・・」 (老練な刑事とカツどんを前にした犯人がポツポツと自白する感じで)
私:「ハァ・・・」 (だいたい話の進む方向は読めたが、Aさんの心境を考慮してここで喜んではならないので、極力低めのトーンで)
Aさん:「実は、ココだけの話、解析のメド立ってないんですよ・・・」 (がっくりと首をうなだれる。)
私:「あ、そうなんですか・・・」 (今だ低めのトーンに合わせている)
Aさん:「ですから、ちょっと続きの解析に入るのは明日以降ということにしてもらえませんか?」 (以降、がポイント。相当遅れていることが想像できる)
私:「そうですか・・・」 (待機不要が決定し、内心小躍りしているが、表には出さない)
Aさん:「あのー、もうすぐ最終バスが出る時間ですから、急がれたほうが・・・」 (このような思いやりは大切)
私:「あ、そうですね。では、本日は失礼させていただきます。」 (気持ちは家で待つカレーに行っている)
こうして私は無駄に待機することなく、その日は帰宅することが出来たのであった。
(ちなみにAさんと私の立場が逆のパターンも往々にして存在していたことも付け加えておかなければなるまい)
上記のような「ココだけの話」を聞くことが出来るのは、喫煙コーナーを置いて他にはないのである。
産業スパイの適性検査があるとすれば、「喫煙できる」という項目がきっと入っているに違いない。
「百害あって一利無し」と良く言いますが、私にとってすくなくとも二利はあったわけです。
いや、思い出さないだけでもっと利点があったはず。
きっとあったに違いない、と思いたいですが、友達のコタツ布団を焼いてしまったとか、いつのまにか車のシートが溶けちゃってたとかいったイヤーな思いでも多数あることも事実。
やっぱり吸わないなら吸わないでいたほうが良さそうです。
2001/08/31
第1話における真実の悲哀
暑い最中、海辺をドライブしていると、ハーレー軍団(といっても三台)が木陰で休んでいるのを目撃しました。
「バイクは風になる」なんてのは嘘っぱちでして、夏は直射日光でメッサ暑い。
降り注ぐ太陽光線と股下の高熱源体の板ばさみですので、両面こんがり焼かれるグリルの魚の気持ちが良く分かるって寸法です。
「あー、こんだけ暑いと休憩とってなきゃやってらんないもんね」と同情しつつ通りすがりに良く見ると、乗ってたのはオジサンばっかりでした。
蒸れ蒸れヘルメットによる被害甚大、もしくは遺伝的影響反映濃厚な薄めのヘアースタイルが年の功を感じさせました。
それを見て友達と、「あの人達って、子供のころに「白バイ野郎ジョン&パンチ」をみてハーレーに乗るぞ!って決めたんやろうねー。大人になって夢をかなえたわけやね。・・・良い話じゃないかい!」など勝手に盛りあがってました。
すると友達が「でも、パンチって警官だったクセに麻薬か暴行かなんかで捕まったやろ?なんかいかんよね、そういうの」と仮想と現実をごっちゃにしてるんだけど、なんか納得させられるようなことを言い出しました。
しかし、私は知っている。
パンチは生粋の善人ではないことを。
白バイ野郎ジョン&パンチの第1話にその秘密は隠されています。
既に白バイ野郎であるジョンがハイウェイをパトロールしていると、オフロードバイクに乗ったチンピラ悪党を見つけます。
そのチンピラ悪党が初登場のパンチだったのです。
どんな罪だったかは忘れましたが、とにかく追撃戦開始。
腕に自信のあるパンチは「おーらポリ公!追いつけるモンなら追いついて見やがれ!」とチンピラ定型文そのままの発言を繰り返します。
オフロードバイクの特性を生かそうと、オフロードコースに逃げ込むパンチ。
しかし訓練のたまものか、白バイ野郎ジョンはあの重いバイクであっけなく追い詰めます。
そして観念したパンチに対し、ジョンは「キミの腕をほっておくのはおしい。 一緒に白バイ野郎にならないか?」というような勧誘をして、パンチは晴れて白バイ野郎になった、というお話でした。
つまりパンチは根が悪党だったんですね。
だからいつの間にやら「白バイ野郎ジョン&ボビー」になってしまうんです。
ちなみにボビーは特筆すべきものがまるでないキャラクターだったので、まったく覚えていません。
ともあれ第1話ってのは「私は知ってる」的なエピソードが多いようです。
♪テレレッテレーレッテレーレレーのオープニングで有名な「コンバット!」でもちゃんとあります。
男っぷりがよくて硬派なサンダース軍曹(ビッグ・モロー)がでるヤツです。
第1話は、ノルマンディー上陸作戦のエピソードでして、苦労して上陸したサンダース軍曹と小隊長であるヘンリー少尉(リック・ジェイスン)ですが、あろうことか二人してフランス娘を口説きだします。
なんとサンダース軍曹とヘンリー少尉は女ったらしという設定だったんです。
結果として二人ともフラレてそのフランス娘は部下にとられちゃうんですが。
でも、そんなキャラクター描写はその後一切出てきません。
勇気とか友情とか裏切りなんかがテーマなんでしょうがないですけど。
深夜枠で再放送に再放送を繰り返していたコンバットの第1話を見たなんていう友達はおらず、「サンダース軍曹は実は女ったらしなのだ」という貴重な情報を持てた自分が誇らしかったような記憶があります。
「〜知ってる?」というのが口癖のような人は、なるべく第1話を押さえとくと良いかもしれません。
正確な情報もなく「〜知ってる?」という発言を繰り返していると、「シッタカブリオ」とか「イウダケタダオ」などというありがたくない名前を頂戴することになりますから気をつけましょう。
2001/08/28
嘘つき
「妻は帰らぬ午前二時・・・♪カバヤキをラップしてジップしてフリージングしてジュウよー」
という歌がはいるCMがあります。
ジップロックというチャック付きビニール袋のものですが、「カバヤキを」と唐突に歌に入るタイミングの取り方が好きでいつも反応しています。
歌を覚えてからは一緒に歌うように留意しているんですが、ちょいと気になることがあります。
ラップした時点でジップする必要はなくなっていることです。
ラッピングする対象がうなぎの蒲焼であることから、ラップの隅のほうには折り返す余裕があることはウナギをチンしたことのある日本人なら誰でも知っている事実です。
そこをあえてジップする必要はあるのか。
パソコン関連でZIPといえば圧縮ファイルのことですので「ファイルをフォルダに入れて最後にZIPする」という行為は納得がいくんですが、現実世界のうなぎが圧縮されるのはありえないのでやはりそこでジップするのはナンセンスですね。
これは不必要な手間に使う商品ですよ、ということを言っていることになってます。
青汁のCMで「たまにただのキャベツ汁ですから、飲んでもあまり意味はありません」なんて言うのと一緒かなーなんて思います。
まぁ、CMというものに真実を求めるほうがおかしいことも十分承知しています。
発泡酒「生絞○」のボトル缶とナマシボラーの中身はまったく同じはずだし、NISSA○のエクストレイ○はどこでも行けるわけじゃないし、壮健○茶のんでもあんなスタイルにはならんし。
結局のところCMなんてほとんど嘘なんだなーと思います。
第一、映像関連はすべて三次元空間の事柄を二次元に置きなおした時点でもう嘘です。
セットなんか見えないところは作らないでも、見る人が想像できればいいんですから。
そういったある種適当なところが好きな部分でもあります。
なんたって「いかに本当っぽく嘘をつくか」が商売になるわけですからね。
合法的な詐欺です。
ILMなんていう映画の特殊効果を専門に扱う会社なんて会社ぐるみでウソツキですよ。
最近は見るほうの目が肥えてきたのでちょっとした嘘もすぐ見破られてしまうから大変とは思います。
キングコングとかがはじめて映画になったときなんて観客は燃える街は本物だと思ったらしいですが、そんな純な人は少なくなってるでしょうね。
現代人は嘘慣れしてしまったんでしょうか。
目に入るものも耳にするものもこれだけ嘘が氾濫してますからねぇ。
仕事上では嘘も方便なんていうし、円滑な人間関係を保つために嘘を言わねばならんことも多いような気がするし、しょうがないのかも。
でも、そんな社会を改革しなくては世の中うまく回らなくなってしまいます。
ここはいっちょ勇気をもって正直に生きてみませんか。
眠い時に寝て、食いたい時に食い、飲みたいときにのみ、言いたい時に言う。
そうすると最終的に社会から孤立しますので、究極の自由が欲しい人は実践あるのみ。
「俺は素手で魚が捕れる」とか「毛布があれば北極でも死なない」なんて人はがんばってみてください。
草葉の陰から応援します。
2001/08/23
流行りのメニューに関する傾向と対策
ご存知のこととは思いますが、ダッカルビというメニューが日本の食文化を侵食してきています。
ダッカといえば、メジナとならぶ歴史的大都市でありますし、ルビとは当然ルビコン川のことでしょう。
上記のことから、ダッカルビという言葉にはなにか宗教的な香りがプンプンします。
ダッカルビの日本侵略の影に、基本的無神論者国家である日本への宗教戦略が隠されているのはまちがいない。
「ダッカルビを1000回唱えれば、もれなくハワイ旅行が当たる」なんて噂が流れ始めた時にはもうアウトです。
ダッカルビ教にあらずば人にあらずと言われる時代は目と鼻の先でしょう。
そうなったら、「いや、うちはブードゥー教だから他の宗教の勧誘はお断りだよ」なんて言った日には、次の日のダッカルビの具にあなたが入っているなんていう恐ろしい事態が待ち構えているとかいないとか。
というベリー・ナイス・ユーモアは置いといて、ダッカルビです。
本当は「ダッ」が鶏肉、「カルビ」は豚のバラ肉のことで、それらを野菜と一緒に辛みそで焼いた韓国家庭料理を一般にそう言うらしいです。
野菜もたっぷりだし、唐辛子の効いた味噌による発汗誘発効果も抜群。
こいつはヘルシーだぜ!ということで焼肉屋さんやら居酒屋さんやらがメニューに採用するところが増えているようですな。
おそろしいことにピザ屋さんにも採用され、「ダッカルビピザ」が最近のヒットメニューというか、売上ナンバーワンになっているらしいです。
小麦粉をこねて伸ばしてダッカルビをのせて焼いたところでそれはピザの定義に入るのか?という疑問は残りますが、ピザ屋が持ってくればピザだと言えないことも無いような気もするので、限りなくクロに近いグレーゾーンということで許可しましょう。
このことは本国イタリアはフィレンツェにある世界ピザ連合憲章本部の法規定開発室室長補佐であるカリッツェーニ・マスカルポーネ博士に電話で確認した結果です(嘘)
私的にはあまりダッカルビが流行しないで欲しいのが正直なところ。
マイ胃腸は唐辛子大量摂取後かなり機嫌が悪くなりますし、モンコーはつねに涙目になっているけど紙なんかで拭いてられないことが容易に推測されますし。
そういった痛みを忘れたころに頼んでしまう、という適切なタイミングでダッカルビを食べるためには、特定の店でのみダッカルビ発注可能な環境が不可欠じゃないですか。
どこでもメニューに載ってていつでも食べられるのはちょいと危険かなーとおもう次第であります。
そんなこんな言ってると、食いたくなるのが人情。
近日中にうちのトイレがウォシュレットでよかったと涙ながらに感謝することでしょう。
期待と不安が交差するいまが一番幸せなのかもしれない。
2001/08/20
ドラマの演出に見るリアリティ
「なんか面白い番組ねーかなー」とチャンネルをパチパチ変えていると、とあるドラマでチャンネルを止めてしまいました。
なんか今風のオフィスでのワンシーンなのですが、なんか違和感が。
なんだろう?と考えてると、机の上においてあるモノが前時代的オーラを発していたのです。
それの発生源は「電動鉛筆削り器」でした。
ノートPCが置かれ、資料のファイルとか並んでる横においてある電動鉛筆削り。
モダンなオフィスにはなんとも似合わないですね。
第一、鉛筆削りをつかうようなサラリーマンって見たこと無いんですけど。
絵を書いたりするようなデザイン系ならつゆしらず、営業やら事務系の人間で電動鉛筆削りを机の上に置くなんてありえるのでしょうか。
・会社の備品なので捨てるに捨てられないので、比較的社内地位の低いその人の机の上に廻ってきている。
・電動鉛筆削りの吸盤になった足を利用して、ファイルの雪崩防止。
・ケズリカスをつかって「カツオブシ」という一発ギャグのためだけの専用機。
・新品の鉛筆を1回も使わないうちに削りカスにすることでストレス解消。
・昔突き刺したシャーペンの芯がいまだに体内に残ってるので、シャーペン恐怖症。
など、理由は考えられないことは無いですがねぇ。
実際のところは、大道具さんか小道具さんかしりませんが、事務所のセットをくみ上げた人たちが現代のオフィスを知らないということですかね。
一瞬でも私の視聴率をゲットしたことには変わりないですが。
2001/08/11
ヒゲソリを考えてみよう
私の体内で情熱のラテン魂が燃え盛ってるようでして、昔からヒゲが濃いほうです。
剃り跡が青々とするほどはないですが、あごの部分とか剃りにくいところにも生えてたりします。
そういうことで、ヒゲソリには少々こだわりがあります。
まず第一に電気シェーバーでは役不足です。
だいたいで済ます時なんかはいいですが、やはり剃った後に多少の剃り残しが出てしまう。
ついつい触って結構気になるんですよね、あれ。
結局カユイとこまで手が届くT字のヒゲソリを使います。
シェービングフォームを塗りたくり、縦横無尽に刃を走らせミクロン単位での処理をほどこす。
泡を水で流し去った後は壮快限りナシです。
んでシーブリーズをしみわたらせて完了。
非常にさっぱり感度良好ってカンジです。
アイラブヒゲソリング。
床屋さんでもひげは剃ってくれますよね。
独特の泡塗り筆でぺたぺたやられてタングステンカーバイト鋼が使われていると言う噂(注:「ふたり鷹」より)のカミソリで、風船さえも割らない技術を駆使してヒゲをあたってくれます。
オヤジの技術的なこだわり炸裂状態ですので、当然剃り残しなんかありません。
しかし、皮膚がきめこまかく繊細(当社比)な私は、剃られた後が毎回とヒリヒリ痛むんです。
剃った後になんか塗ってくれるけど、痛み止めにはあまり効果が無い。
一回新人さんにやられた時は出血大サービスだったようで、ボクサー並にワセリン塗られたし。
そんなこんなで床屋さんでひげを剃られるのは内心イヤになりました。
ただ、通常とこ屋さんの料金はカット、ヒゲソリ、シャンプーが込みで3000円くらいですか。
かける時間を考えてもヒゲソリ単価はそこそこ有りそうです。
それを「ヒゲはいいわ」と言ってしまうと、ヒゲソリ代をドブに捨てるようなもんですから、なかなか言い出せません。
言い出せないうちに背もたれが倒れ、座高調整のため尻を前方へずらすと、問答無用で蒸しタオルで顔を覆われてまな板の鯉になります。
「ま、お金払うんだし、いいか」なんて考えてたんですが、最近、知人から良い情報を得たんです。
なんとカット、ヒゲソリ、シャンプーが込みで2000円の床屋があるとのこと。
そりゃ安い!ということで早速行ってみました。
平日だったこともありガラガラだったんで、すぐさま順番が廻ってきます。
「さっそくヒゲあたりましょうかね」なんて店員さんは言ってくれたんですが、今回の私はちょっと違う。
かねてから実行できなかった作戦を遂行します。
「いやいや、ヒゲソリは結構です」
初めてキッパリ言えることが出来ました。
Noといえない日本人卒業ってとこでしょうか。
私の耳にはファンファーレが高らかに鳴り響いたことを付け加えておきましょう。
実際は「だって2000円なんだからヒゲ剃ってもらわんでもジュウブン安いもん」という貧乏神からの許可が出ただけなんですがね。
ヒゲは自分で剃るので十分です。
2001/08/07
ニオイにまつわるエトセトラ
私は部屋で煙草を吸うので、なにかしら白い部分は茶色に変色しています。
とくに白いカーテンなどはセピア調になり、「これはこれでシックな感じだよね」などとうそぶいてみては自己嫌悪に陥る毎日です。
色がつくのも問題ですが、なんといってもニオイがつくのがゆゆしき問題かと思われます。
閉め切った状態で部屋を離れ戻ってきたとき、「!」と部屋の匂いが自分でも気になることがありますから、来客は自分をどう評価したのだろうか?と気になります。
実際、タバコだけでなくフェロモンと言う名の体臭も部屋のニオイ要素にかなりの含有量があると思われるので。
「いやーん、ヨッシー様のお部屋ってフェロモンバリバリだわぁ。なんか興奮してきちゃった♪」と言うような奇特な方が知り合いに居るわけで無いので、基本的には「オイ、換気しろ」とか「なんかお前の部屋はいるとおまえんち来たなーって気がするわ」なんてやさしいサジェスチョンを与えていただいてます。
と言うことで、お部屋の芳香剤というものを置くようにしているんですが、これがまた種類が豊富で悩みます。
とにかくまず買ったのが「ルームシャルダン ミントの香り タバコ用」というやつ。
タバコ用と銘打っているからには、部屋の隅々に不覚沈着したニコチンタールに劇的な効果をもたらすと思われたんです。
しかし、液量が少なくて日保ちしないため、「お、俺の部屋ってけっこうイイ香りで万事OKってカンジ?」という期間が短い。
香り自体は結構気に入っていたんですが、費用対効果があまりに悪いように思えてきたので、他のものを探すことにしました。
で、買ってみたのがエステー化学製のみょうにでかいやつ。
とうぜん液量もたっぷり目。
フレーバーは「グレープフルーツの香り」です。
買ってきて封を空けた瞬間、「これじゃ便所の芳香剤といっしょやーん」と一気に後悔モードに突入したんですが、せっかく買ったしまぁしばらく置いといてやろうということで、グレープフルーツの香りの部屋で生活することにしました。
しかし人間慣れるものですね。
最初は妙に気になっていたグレープフルーツ臭もだんだんと気にならなくなってきて、しまいにはグレープフルーツの香りのする部屋に入ると落ちつくようになりました。
たっぷり目のタンクにですから、長持ちもするので費用対効果の面でも十分です。
結果、私のお気に入りに登録されました。
現在は二個目を使用していますが、おそらく3個目も買うでしょう。
ですから、デパートとかのトイレがグレープフルーツ系の芳香剤装備の場合、かなりリラックスできる自信があります。
この世知辛い世の中で、公共スペースで精神を開放しリラックスできることは武器になるのではないでしょうか。
ということで、最近ストレスたまり気味なんだよねーなんていう外回り関係者の方は、まず良く行くトイレの芳香剤を調べ、出会う頻度の高いフレーバーに自分の部屋の芳香剤を切り替えることを進言します。
これぞ逆転の発想と言うべきでしょうか。
ただし、「おかげで部屋とトイレの区別がつかなくなった」なんていうオツムの弱いクレームは却下です。
そう思うのは暑さのせいでオツムがやられてるからです。
オツムの病院に行きましょう。
そして社会復帰しないよう心がけてください。
お願いします。
2001/08/04
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